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【作品データベース】鶴八鶴次郎つるはちつるじろう

作品情報

INTRODUCTION
上映時間・125分 京都作品
川口松太郎の名作“鶴八鶴次郎”のイーストマン松竹カラーによる再映画化。井手雅人の脚色により、大曾根辰夫が監督する。撮影は石本秀雄が担当。時代考証には吉井勇、衣裳考証に伊東深水があたる。主な出演者は高田浩吉、淡島千景、石浜朗、小山明子、山村聡、六代目坂東簑助、柳永二郎、その他多々良純、紫千代など。大正時代の新内語りと三味線弾きの名コンビにまつわる芸能の世界が、豊かな色彩美とともに雰囲気を盛り上げ、中年観客を喜ばせた。

STORY
鶴八(淡島千景)鶴次郎(高田浩吉)といえば大正の中頃へかけて、人気の高かった新内語りの一組。男の太夫に女の三味線弾きは珍しくもあるが、その人気は八町飢饉の異名さえ生まれる程。二人は表向き兄妹ということになっていたが、鶴八は先代の一人娘で弟子だった鶴次郎にとって主筋に当たる。女ながら芸にかけては鶴次郎にも絶対譲らず、仲が良いのに喧嘩が絶えぬのは興行元の竹野(柳永二郎)、周旋屋の佐平(多々良純)達にとって頭痛の種。大入り札止めの名人芸を打上げた二人は大阪花月劇場への旅興行を機会に、高野山へ先代鶴八追善の法会に出かける。芸抜きの約束で仲の好い二人の姿。かねて恋仲だった弟子の鶴市(石浜朗)とお新(小山明子)が、機を見て添わしてやる、という鶴次郎の好意をよそに駆け落ちしても、二人は黙って見逃してやる。珍しくしんみりした雰囲気の中で、鶴八が結婚話が持ち上っていると切り出す。相手は先代からの御ひいき、料亭上野伊予善の息子松崎敬二(山村聡)。嫁入りする以上、三味線を捨てるのは当然。芸一筋に生き続け、喧嘩ばかりで愛し合っていたことにも気付かなかった二人は初めてしっかり抱き合う。鶴次郎は、かねて老後に備えて寄席を作り、鶴八と晴れて夫婦になろうと考えていた…。

キャスト・スタッフ

- キャスト -
高田浩吉
淡島千景
石浜朗
小山明子
山村聡
- スタッフ -
原作:川口松太郎
監督:大曾根辰夫
脚色:井手雅人
撮影:石本秀雄
音楽:木下忠司

配給:松竹
Ⓒ1956松竹株式会社

ジャンル:現代劇