お夏捕物帳・月夜に消えた女

公開日：1959年11月11日（水）

作品情報

INTRODUCTION
上映時間・84分　京都作品
瑳峨三智子のお夏捕物帖シリーズの第一作。安田重夫の脚本を萩原遼が監督し、石本秀雄が撮影した。

STORY
お江戸育ちで鉄火な娘、岡っ引亀五郎（花菱アチヤコ）の一人娘お夏（瑳峨三智子）は、捕物小町とよばれている。ある日、町で彼女は、この頃江戸の街中をさわがせている娘さらいに追われる豪商大黒屋の姉娘お仙（佐乃美子）を救った。父善兵衛（河津清三郎）と継母お北（山田五十鈴）はお夏に感謝したが、この家には何か暗い内情があるらしかった。帰ったお夏のところには、富本座で娘手踊りをやっているお千代（伊吹友木子）からの手紙が待っていた。翌日富本座に出かけたお夏は、来合せていた大黒家一家にさそわれて手踊りを見物した。ところが、見物中に舞台の天井に紅蜘蛛が現れ、お千代が倒れて死んだ。調べをはじめたお夏は奈落で紅蜘蛛を飼っている弥八老人（光妙寺三郎）を発見した。しかしお千代の身体には外傷がなく、心臓マヒとする他なかった。が、この死はいかにも不自然である。幼ななじみの恋人政次郎とともに、お千代は調べを続けることにした。折も折、亀五郎の子分平助が、お仙が心中したのを知らせてきた。お夏は、お仙の死体の女らしくない帯の結び目を見、また心中相手の番頭忠七（真木康次路）がお仙の妹お君（川口京子）の恋人なのを知って不審を抱いた。お君を連れ子に大黒屋の後妻に入っていたお北（山田五十鈴）が、裏口からどこかに出かけるので、お夏は後をつけた。謎の武士小泉天堂（須賀不二男）と会ったお北は家に帰った。その武士天堂は富本座の隣りの水茶屋に消えた。変装で茶屋を探ったお夏はそこに仕かけ部屋のあるのを知った。