引越やつれ

公開日：1961年6月9日（金）

作品情報

INTRODUCTION
上映時間・84分
井伏鱒二の「引越しやつれ」「片捧かつぎ」から、椎名利夫と富田義朗が脚本を執筆、堀内真直が監督した喜劇。撮影は小原治夫が担当している。ポスターコピーは、「純朴な青年がかいま見た人生の素顔・・・井伏文学の中をとび廻る傑作喜劇!」。

STORY
山内実（津川雅彦）は高校の先輩で7年も大学に在学する谷幹二（渡辺文雄）を頼りに佐渡から上京したが、谷の下宿の家主が株に失敗、夜逃げをしたので宿無しとなる。谷は彼が惚れている芸者のちか子（牧紀子）の家に実を下宿させた。ちか子の家は母のツネ（沢村貞子）と妹のサヨ子（峯京子）との三人暮らし。サヨ子は実と同じ大学に通っていて実に一目惚れ。が、実はちか子の妹分で兄を探して上京、生活のために芸者になっている君勇こと安田君江（桑野みゆき）を愛するようになる。実の隣の室にいるのは修験者の友清雪斎（三井弘次）、祈祷のやかましさと、サヨ子のお色気攻勢にたまりかねた実は巣林館に下宿を変える。しばらく後、実は谷に誘われ、ちか子、君勇らのおさらいの慰安会に便乗、信州の温泉へ行く。谷は、ちか子に大学をやめ佐渡へ帰って教員になると告げた。一方、実は君勇に愛情を訴えるが逃げられる。東京へ戻った実は巣林館の主人夫婦が家を売り払ったのでまた宿無し。この機会に実は君勇と結婚、一軒持とうと考えた。